こたつねこカフェ

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門前の小僧、習わぬ経を読む… 第10話「一筆啓上姦計が見えた」

ギャグとシリアス。
「仕置屋稼業」は、バランスの取れた構成だと思います。
それは主水と市松という、キャラクターの構成もかなり影響しているのではないか。

さらに「仕置屋稼業」の見所のひとつは、やはり市松。
市松の心情を見るところにある。
そう思った、第11話「一筆啓上姦計が見えた」。


市松は、天涯孤独になった小太郎を育てると言った。
「おめえのオヤジが、おめえを育てたようにか」。
「違う!」と、市松は反発した。
「あの子はちゃんと堅気にする」。

「へへへへ。やめろ、やめろ」と、主水は笑った。
子供をほしがっている大店がある。
そこにやった方が、あの子のためだと主水は言った。

「余計なお世話だ」。
「うん、じゃ、ま、ゆっくり考えるんだな」。
この時にもう、主水は、全てわかっていた。

小太郎の親を殺した男たちを神社でお百度を踏む、りつに目撃されないように仕置きする。
仕置きを終え、すっかり明るくなった竹林を通り、市松が帰って来る。
戸を開こうとした市松は、見た。

小太郎が、市松のように竹串を研いでいる。
振り向いた小太郎は、床を這う蜘蛛を見た。
竹串を構える。

カーン。
音が響く。
小太郎の下ろした竹串は、蜘蛛を指し貫いていた。

それを見る小太郎の目。
何の感情もない目。
殺し屋の目だ。
未来の小太郎が、透けて見えた。

愕然とし、後ずさりしていく市松。
「門前の小僧、習わぬ経を読む、だ」。
主水の声が響く。
ハッとする市松。

「あの坊主、手放すなら今のうちだ」。
「わかった」。
掠れた声で、市松はそう言うだけで精一杯だった。

このシリーズは、若い市松に対して、主水の大人ぶりが目立つ作品でもあります。
「仕置屋稼業」の主水は、力が抜けているところと力が入っているところ。
熟練したところと、熱い部分が交互に見えます。
それはやはり、若い殺し屋・市松の存在があるからでしょう。

ラスト。
子供の中に、過去の自分、未来の殺し屋を見た市松。
己の怖ろしさと罪深さを思い知った市松の表情が、絶品です。


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Comment

仕置屋レビュー 堪りません!
編集
ちゃーすけさん、先日から続く素敵なエントリーの数々に、
本放送との季節感も相まって、再び見返しはじめてしまいました。
あ、昨年の今頃も似たようなコメントをしたような…^^;
だって “竹(林)&市松(演:沖雅也)” とか制作陣ほんとズルいでしょうっていう!

ちなみに「姦計」回は第10話ですよん^^
というわけで、この回は何と言っても市松の「わかった…」ですよ。
以前のエントリーにもコメントしましたが、
もう初見の際は前後の流れも含めて、その巧さに何度巻き戻して見返したかわかりません。
おっしゃる通り市松、そして沖雅也さんは絶品です!
そして、人生の…殺し屋の先輩でもある主水の優しさに痺れる回でもありますね。
今回も素敵なレビューを有難うございました。


追伸。
先日、安倍徹郎さんのお悔やみコメントをする際、
タイトル欄を消してしまった為、わけのわからない文になってしまい失礼致しました。
氏が担当された仕置屋でのお話は「地獄」「幽鬼」「魔性」「業苦」の4本。
いずれも印象深いです。
2016年06月06日(Mon) 04:47
まっきーさん
編集
>まっきーさん

こんばんは。
いつもありがとうございます。

>本放送との季節感も相まって、再び見返しはじめてしまいました。
>あ、昨年の今頃も似たようなコメントをしたような…^^;

この季節、仕置屋見たくなるんです。

>だって “竹(林)&市松(演:沖雅也)” とか制作陣ほんとズルいでしょうっていう!

沖さんのこと、ほんと、良くわかってますよね~。

>ちなみに「姦計」回は第10話ですよん^^

あ、ほんとです。
すみません。
直します。
ありがとうございます。

>というわけで、この回は何と言っても市松の「わかった…」ですよ。

あの声で、衝撃の大きさがわかります。

>以前のエントリーにもコメントしましたが、
>もう初見の際は前後の流れも含めて、その巧さに何度巻き戻して見返したかわかりません。
>おっしゃる通り市松、そして沖雅也さんは絶品です!

あの市松は、殺し屋の人生の厳しさを見せてますよね。

>そして、人生の…殺し屋の先輩でもある主水の優しさに痺れる回でもありますね。

門前の小僧、習わぬ経を読む、見事な一言です。

>今回も素敵なレビューを有難うございました。

こちらこそ、コメントありがとうございました。

>追伸。
>先日、安倍徹郎さんのお悔やみコメントをする際、
>タイトル欄を消してしまった為、わけのわからない文になってしまい失礼致しました。

いえいえ、わかりましたし、お気になさらずコメントしてください。

>氏が担当された仕置屋でのお話は「地獄」「幽鬼」「魔性」「業苦」の4本。
>いずれも印象深いです。

いずれも名作。
すばらしい仕事です。
ずっと、ずっと、必殺の中で語られる名作ですよね。
2016年06月06日(Mon) 22:34












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