こたつねこカフェ

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越前・金四郎・中村主水

必殺シリーズでは、もらえる給料は決まっているし、それなら最小限の仕事しかしたくない熱意のない人たちの集まりとして描かれることが多い奉行所。
融通が利かず、人情がなく、庶民からは厄介で威張り散らす人たちと思われている。
つまり、あんまり機能していない。

機能してしまうと、裏の仕事する人たちが必要なくなってしまいますから、これで良いんでしょう。
それでもシリーズ中頃までは、結構怖い組織でもありました。
中村主水が市松に「おめえは組織の怖さを知らねえ」なんて言うぐらい。
汚職もはびこっており、熱意を持った清廉潔白な同心は、汚職まみれの同僚先輩上司に殺されたりもする。

しかし、当たり前のようですが、奉行所を主人公にしたドラマでは、みんな精一杯頑張って治安と秩序を守っている。
庶民が安心して暮らせるようにしてくれている。
「大岡越前」や「遠山の金さん」などのお奉行様は、部下に理解を示し、信頼して任せ、責任は自分が負う覚悟。
理想の上司です。

部下である与力、同心はその上司に認めてもらいたくて、さらに頑張る。
その上司のためにも頑張る。
良い循環です。

そのお奉行様が命をかけて、奉行では太刀打ちできないほどの地位の者に向かっていく時がある。
「大岡越前」では、越前が仕える吉宗の宿敵・尾張宗春の元に乗り込んでいきました。
その時、南町奉行所の与力・同心・岡っ引きは全員、尾張藩の門前に集合していました。
全員、死に装束です。

お奉行様が無礼者として成敗された時は、全員、後を追う覚悟です。
越前の言うことにカッとなった宗春を、家老が制します。
吉宗の信頼厚い片腕の越前を斬ったとあれば、それはただでさえ大変なことになる。

それに加えて、南町奉行所の与力・同心が全員、尾張藩の門前で腹を切ったとあれば、どうか。
天下の徳川御三家の尾張藩であろうとも、ただではすまない。
この男、尾張藩と心中する気だ。

門前では帰ってこない奉行に、いよいよ覚悟を決める。
その時、越前が姿を現す。
結局、越前の覚悟に宗春が折れたのだった。
越前と与力・同心・岡っ引きとの絆と信頼関係に、胸が熱くなるシーンです。

「遠山の金さん」では、遠山金四郎が薩摩藩の藩邸に乗り込んでいく。
島津藩主に向かって、彼のためにどれほどの命が失われたか、抗議する。
その中には金さんに惚れ込んだため、江戸を混乱に陥れる計略を実行せず死を選んだ、優秀な蘭学者もいた。

薩摩藩に対して北町奉行が意見するなど、とんでもない。
怒る藩主に向かい、金四郎は薩摩藩と心中すると言い切る。
藩主の目から怒りの炎が消え、反省と後悔と相手に対する尊敬が満ちてくる。

門前では普段は和ませるお笑い担当の伊東四朗始め、北町奉行所の与力・同心が揃っている。
みな、奉行が帰ってこない時は討ち入り、死ぬ覚悟だ。
「遅すぎます」。
「そろそろだな」。

死ぬ覚悟を固めた時、金四郎が出てくる。
この時の金四郎役は、杉良太郎さん。
ニッと笑う笑顔が伊達男というか、粋とというか、いなせというか。

「悲壮な顔して何してんだい?」みたいな奉行に対し、無事であることに涙する部下たち。
いつもは「お奉行~!」と困り果てている伊東四朗の、涙。
わかっている。

何を言っていても、お互いがお互いのために死ぬことができる間柄だということが。
彼らの信頼関係に、やはり胸が熱くなる。
ちょっとやそっとで、こんな関係は築けない。
この勝利は奉行の覚悟と、その奉行について行った彼らの勝利だ。

奉行はもちろん、彼らも全員、昨夜には家族に明日は戻ってこられないかもしれないことを告げているはず。
待っていた与力・同心・岡っ引きも生きた心地はしなかっただろうけど、彼らの家で待つ家族も同じ思いだったはず。
彼らと、彼らの家族の心の中はどれほどつらかっただろう。
どれほど、安堵したことだろう。


…うーん、この中に中村主水がいる想像がつかない。
こんな奉行の下で、こんな奉行所だったら、中村主水は本来の正義を屈折させることなく発揮しているはず。
昼行灯であることはまず、ないと思う。
華々しく活躍はしなくても、鋭い洞察力で同僚・上司に頼りにされ、庶民からは人情のわかる同心として慕われたと思う。

裏稼業の暗い宿命など背負わなくて良かった。
普通に家庭を持ち、何の屈託もなく仕事に邁進できた。
そう考えると、中村主水があの奉行所にいるって、結構な悲劇です。

せんとりつは、どうかな。
主水を待つ、せんとりつは想像ができるんだけど。
戻ってこないかもしれない覚悟の主水って、何度か見てますから。
何度か見ているけど殊勝な妻と姑として、主水を支えているだろうか。


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Comment

村野様のままなら良かったのに
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ちょいちょい「素敵な上司」に仕えてた気がするんですがね・・・
でも真面目にやり始めると、筑波様みたいに命を狙われたりするし。
不貞腐れるしかなかったのかも?ですね。
2016年11月06日(Sun) 18:28
地味JAM尊さん
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>地味JAM尊さん

こんばんは。
コメントありがとうございます。

>ちょいちょい「素敵な上司」に仕えてた気がするんですがね・・・

思い出してみると、いい方もいらっしゃったんですけどね。
何か、全体的に恵まれなかったような印象になってしまう。

>でも真面目にやり始めると、筑波様みたいに命を狙われたりするし。

あれはトドメでしたね。
「あたしが何したっていうんですか」って言いたくなるのも当たり前。

>不貞腐れるしかなかったのかも?ですね。

吹っ切れましたね、もうマジメになんてやらない。
田中様はヒステリックでしたが、筑波さんなんか見ていると性質は悪くない。
長いおつきあいでしたね。
田中様がいない2000年シリーズは寂しかったです。

コメントありがとうございました。
2016年11月12日(Sat) 00:40
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ある初期ファンのブログをみた事があるのですが、おそらく必殺関連のサイトでは一番劣悪なサイトだと思います。必殺仕事人シリーズを阿呆路線とほざいたり山内久司は仕事人大集合で過去のキャラクターを殺して自壊したとか、無茶苦茶いってます。山崎努シリーズを最高作と讃えてはいますが、私は後期シリーズを少したたき過ぎだと感じました。セブンの名前でアメブロでウルトラに関しても熱く語っておられるようですが、アイドルオタクのようで いきなり黄金伝説の一万円生活を無断で抜けだして問題になった元AKB河西智美の事を執拗にエールを送ったりしてこいつ変態かと疑問を呈しましたが、さすがにコメンテーターに恫喝されたようでエールを送るのをやめたようですが。


2016年12月09日(Fri) 21:42
田舎の仕事人さん
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>田舎の仕事人さん

こんばんは。
訪問ありがとうございます。

>必殺仕事人シリーズを阿呆路線とほざいたり山内久司は仕事人大集合で過去のキャラクターを殺して自壊したとか、無茶苦茶いってます。

仕事人シリーズ、今見ると、時代がああいう作りを求めたんだと思いました。
キャラクターのバランスも良くできていて、誰が見ても楽しめる。
うまいです。

後半はさすがに勢いはありませんでしたが、それは長期人気シリーズでは当たり前だと思いました。
見ていて、やっぱり愛おしさを感じましたよ。
「仕事人大集合」は半兵衛さんを出してくれたりして、うれしかった。

>山崎努シリーズを最高作と讃えてはいますが、私は後期シリーズを少したたき過ぎだと感じました。

後期シリーズを見て好きになった人には、後期シリーズが自分の大事な思い出だったりするんですよね。
最初に「仕置人」や「仕事屋」を見て、それが自分の中の宝物になっている人がいるのと同じ。
「仕事人」シリーズが好きな人に、他の作品も見てほしいなとは思いますが。
自分だって楽しんでいた「ウルトラマンタロウ」とか、否定されたら悲しいですもん。
もちろん、「ウルトラマン」「ウルトラセブン」は素晴らしいです。
大人になって見た時、このすごさを改めて認識しました。

コメントありがとうございました。
良ければまた来てくださいね。
2016年12月10日(Sat) 23:48












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