今、「必殺仕舞人」を見ていて、惚れ惚れするのは京マチ子さんの美しさです。
初めて見た時は、何といっても子供というか、あまりに未熟者だっただけにわからなかった。
遥か年上のため、その魅力は良くわからなかった。
しかしこの人は、若い頃、誰もが振り向くものすごい美女だっただろうということはわかった。

今見ると、この年齢でこの美しさを保つこと自体が、脅威であることが良くわかる。
加えて踊りの美しさ。
踊っている一座の娘たちもはつらつと踊っているが、群を抜いて踊りが綺麗。
京マチ子さんが中心にいると、本当に花が咲いたようになる。

あの山田五十鈴さんの仕草も美しいが、京マチ子さんも美しい。
山田さんがのれんをちらりとめくる時の、指先が艶めかしい。
京マチ子さんもまた、階段を上がる時、お座敷に呼ばれて手を揃えて挨拶する時。
指先がとても艶めかしい。

立ち姿、少し体を斜めに立つ姿が美しい。
肩先がとても華奢。
着物の裾に添えた手にまで、神経が行き届いている。

そう言えば、草笛光子さんも美しかった。
品格があった。
加えて彼女たちは厳しく、芯が強いが、人に対する優しさがある。
人生にいろんなことがあったことを思わせる。

それが糧になり、人に対する優しさになっていることを思わせる。
だから厳しくても、彼女たちは慕われる。
男性から見ても、女性から見ても魅力的。
どちらから見ても、「いい女」だなあという言葉がピッタリ。

「必殺」の殺し屋の女性たちの仕草の美しさ。
妖艶さ。
素敵な女っぷり。

市原悦子さんが「うらごろし」で「おばさん」と呼ばれる役を演じていますが、彼女だってたおやか。
決して、女性を捨てているわけじゃないということがわかる。
それらを的確にとらえ、表している撮影スタッフの力もすごい。

昔読んだマンガ「ガラスの仮面」で、なぜ、日舞を習うかと説明しているシーンがありました。
踊るわけじゃないんだ。
指先まで神経が行き届いた美しい姿、着物の時の動きを習う、と、そんなことを言っていたと思います。
まさにそれだと思います。

あまりに未熟な時はわからなかった、彼女たちの美しさ。
やっぱり、基礎がしっかりしているということは強いことなんだな。
こういうのが残っていて、本当に良かった。
彼女たちもまた、まさに日本の美だと、「必殺」を見て思ってしまうのでした。


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2016.11.11 / Top↑
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