ここから先は騙し合い 「嘘の戦争」第7話

遅くなってしまった、嘘の戦争、第7話。

仁科興三が心筋梗塞を起し、瀕死の状態で救急車で運ばれ、入院となった。
隆が駆けつけ、浩一に親父に何をしたと詰め寄る。
しかし病室にいた楓が、浩一が助けたのだと言う。

浩一の心臓マッサージは実に的確で、浩一がいなければ興三は死んでいた。
絶句した隆は、気が進まないながらも礼を言うしかなかった。
興三は脳梗塞も併発していたため、後遺症が残るかもしれない。
まだ、意識は戻らない。

隆は六車に会う。
六車は30年前の陽一の父親殺しの真相が録音されたテープを取り戻すより、持っている相手とテープ、双方を抹殺することを勧める。
しかし隆は、浩一を監視させるだけにとどめた。

晃は浩一とともに、老朽化している工場の全面改修・拡張の計画を立てた。
改修について、四方田建設の四方田と話し合う。
浩一は省エネ設備にして補助金が出るし、エネルギーコストも約15%削減できると助言する。

費用の2千万円を、晃は隆に頼む。
すると、意外なことに隆は了承。
2千万を用意するが、それは浩一の罠であった。

浩一は楓に会いに病院へ行く。
興三の病室にいると、興三の意識が戻った。
浩一を見た興三は、言葉が出ないながらも激しく動揺した。

やはり興三は、浩一の言葉を聞いていた。
「30年前の報いだよ」。
「父の分、母の分、弟の」。
「生きろ、生きて俺の復讐を見届けろ」。

動揺する興三を見た楓が、担当医師を呼びに走る。
隆も見舞いに来た。
浩一を見て怯え、動揺する興三を見た隆は浩一を病室から追い出す。

なぜ、浩一を隆はこんなにも敵視するのか。
楓の問いに隆は、次は兄の晃だと言う。
晃に災難が降りかかるだろう。
父も、これだけでは終わらないだろう。

翌日、晃は隆から2千万が入金されたことを確認すると、四方田建設に振り込む。
15時に隆も来て、四方田建設との打ち合わせが始まるはずだった。
だが四方田建設からは、誰も来なかった。

晃が四方田建設に確認を取ると、四方田建設には百武という社員はいなかった。
四方田建設の百武に成りすました百田は、さっさと2千万円を下ろして姿をくらましていた。
騙された…。

それを知った隆は晃を首にした。
たった2千0万円で首にするなんて、と言う晃に隆は二科コーポレーションが今、ギリギリのところにいると打ち明けた。
興三が最初に心臓の発作を起こしたのも、経営悪化による心労だった。
今、隆が全力で開発を命じている手術支援ロボットが、最後の頼みの綱だったのだ。

これが成功すれば株価は上がるだろう。
今は粉飾決算までして、しのいでいる状態だった。
二科コーポレーションは順調と思っていた晃は、隆の言葉に驚愕する。
粉飾決算など、銀行や株主にわかったら二科コーポレーションは破滅する。

それぐらい、今の二科コーポレーションは厳しい状況に置かれているのだ。
たかが2千万なんて言う晃に隆は、激怒していた。
本当は隆は経営になど、まわりたくなかった。
隆は開発に専念したかった。

だが兄が…。
その言葉に、晃は引っかかった。
「俺が何?ダメすぎる?」
「会社に損失を与えるのは、今回が初めてじゃないだろ!」

それを言われた晃は「悪かったな…」と、うなだれるしかなかった。
戻った晃に浩一は、経営コンサルタントなのに詐欺を見抜けなかった自分を責めた。
そして晃にしてやれることはもうない、と言って去っていく。
浩一にまで見捨てられた晃は、したたかに酔った。

だが晃が帰った後、隆は秘書の七尾に2千万円は浩一の尻尾をつかむための投資だと言った。
浩一の詐欺を立証できるだけの、証拠をつかむための投資。
ならば、晃を首にする必要はないのではと言いかけた七尾に隆は言う。

そこまでやらなければ、浩一の目はごまかせない。
自分と晃のパソコンは、ウイルスが仕込まれていた。
晃が浩一から渡された事業計画のUSBから感染していた。
自宅のパソコンもまた、同じウイルスに感染していた。

つまり、晃も隆も浩一の監視下にあったということだ。
浩一の詐欺が立証されたら、晃は元に戻す。
しばらくは晃には気の毒だが、こうしていてもらう。
ここから先は、浩一との騙し合いだ。

2千万を山分けする浩一とハルカ、百田、そしてカズキ。
だが六車と言う男がかかわってきたことを知った百田は、顔色を変える。
浩一は今度は、六車を罠にかけることにする。

録音テープは事務所のゴミ箱に隠してある。
六車が盗聴していることを知っていて、浩一はハルカにそれを話す。
聞いた六車がやってきたら、仕掛けている催涙ガスが作動する。

不安になったハルカは、その録音テープを公開して、もうタイに戻ろうと言う。
浩一は、確かにこのままだと、ハルカも危ないからタイに戻れと言った。
「私ひとりじゃ、意味ない」。
「金ならさっき、渡したろう?」

そう言って、六車がやってきたのを凝視する浩一。
ハルカが叫ぶ。
「好きだから!浩一が好きだから!死ぬところなんか、見たくない!」
六車が浩一が見ているカメラを見据えて、笑った…。



ついに晃を罠にかけた浩一。
これで晃は、二科家から孤立。
子会社の社長も首になり、何もかも失った。

荒れる晃は酔っ払い、そこを介抱するのがキャバクラ嬢に化けたハルカ。
酔っぱらった晃は、彼氏に浮気されたとぼやくハルカに心を許して、粉飾決算の話までしてしまう。
知らなかったんだ、会社が粉飾決算するほど苦しかったなんて…。
って、うーん、誰かに言いたい気持ちはわかるけど、晃さん、不用心。

ハルカがちゃっかり、酔った浩一からIDカードまで盗んでいた。
これがあれば、会社のセキュリティシステムをクリアして入り込める。
隆の開発している医療用ロボットは、アメリカが独占している市場を取り上げられるほどの性能らしい。
そこで百田は、そのデータを盗み出してライバル会社に売ることを提案。

莫大な金が手に入るし、二科コーポレーションに打撃を与えることになる。
しかし、浩一はそれを拒否。
だが百田は六車も関わってきたし、ここらが潮時と判断している。
詐欺師グループにも、微妙な温度差が…。

興三が浩一に気付き、興奮して再び危なくなる。
その時の浩一の冷ややかな目。
誰も気づいていない。

でも、興三にはわかる。
興三を怯えさせるに十分な、冷酷なまなざし。
良いですね、草なぎさん!
意味がわかっている者には、とてつもなく怖ろしい目。

隆はテープごと、持ち主を殺そうと言う六車の提案には乗らなかった。
浩一を敵視はしているけど、隆は悪人じゃないんですね。
しかし今回は晃が罠にかけられる、つらい展開でした。

浩一の罠が、初めて失敗する予感。
相手は六車。
最後の浩一のカメラ、カメラ越しの浩一を見る六車の目が怖かった。
ハルカの危機感もそのはず。

ああ、これ、関わっちゃいけない人間だ。
そう思わせる目でした。
浩一が見ているのをはっきり意識して、笑った。
これから先は、隆と、六車と、浩一の戦争です。


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厳しさを表現する

いつもたっぷり取り上げてくださって、ありがとうございます。
クサナギドラマでもこんなにハマッタのは、これが初めてかもしれません。
欲張りな私は、いつも「こんな作品で演じてほしい」「次はこんな役」、、と
想像しています。
そろそろ時代物を見てみたいし
昭和初期から中期の激動の時代もいい、、、
現代の若手の俳優さんは、厳しい時代の人間の雰囲気をなかなか表現できないんですよね。
監督も脚本家も豊かな時代に生まれた世代だから、難しさはあるでしょうね。
役者さんたちは総じて、童顔。
つるんとした顔で声も優しい。
貧しさや辛さを伝えられない感じが否めない。
顔が童顔でどう頑張ってもオトナの役に見えない役者も少なくない。
残念。
童顔をカバーするくらい演技力で勝負できる役者もいますが、ほんの少数。
ファンの蟇目ですが、クサナギツヨシは数少ない「厳しさを」表現できる役者だと思っています。
近年は眼力も上がり、お肌の艶も下がりつつあるので、、
益々演技に鋭さが加わった気がします。
ドラマ最終回を目前に早くも次回作も気になり始めています。
戦前の政治犯とか革命家とか、、妄想は広がります。
長々と失礼しました。

パイナップルさん

>パイナップルさん

こんばんは。
コメントありがとうございます。

>いつもたっぷり取り上げてくださって、ありがとうございます。

こちらこそ、いつもありがとうございます。

>クサナギドラマでもこんなにハマッタのは、これが初めてかもしれません。

これは草なぎさんの演技力のすごさを改めて知るようなドラマです。
とにかくいろんな顔を見せてくれる。
常に変わらない芯があるけど、心は揺れ動いてしまう。
しかもそれを独りで抱え込んでいる。
心の内をこちらに察しさせる演技が実に良いです。

>欲張りな私は、いつも「こんな作品で演じてほしい」「次はこんな役」、、と
>想像しています。
>そろそろ時代物を見てみたいし

時代劇、やってほしいですねえ。

>昭和初期から中期の激動の時代もいい、、、

「99年の愛」は、すごく良かったですねえ。
昭和のドラマもですが、明治男も良いと思いますよ~。
役は文学青年でも軍人でも外交官でもこなせますし。

>現代の若手の俳優さんは、厳しい時代の人間の雰囲気をなかなか表現できないんですよね。
>監督も脚本家も豊かな時代に生まれた世代だから、難しさはあるでしょうね。

戦争を実際に体験している監督さんの作品を見た時、経験者でないとできないと思うことが多々あります。
仲代達矢さんの目も「狂気が宿っている」と言われたそうですが、そういうシーンで頭をよぎるのは戦争中のことだそうですし。

>役者さんたちは総じて、童顔。
>つるんとした顔で声も優しい。
>貧しさや辛さを伝えられない感じが否めない。
>顔が童顔でどう頑張ってもオトナの役に見えない役者も少なくない。
>残念。

共演者の一人が童顔で大人の俳優に脱皮できなくて悩んだ話を、中村敦夫さんもしていました。
本人もつらいですよね。
平泉成さんは、その代わり今の俳優さんは恋愛のシーンなんか実に自然にできるとおっしゃってました。
堅苦しい時代の自分たちには、それができないと。

>童顔をカバーするくらい演技力で勝負できる役者もいますが、ほんの少数。
>ファンの蟇目ですが、クサナギツヨシは数少ない「厳しさを」表現できる役者だと思っています。

できるどころか、厳しい役をやった時の迫力がすごいです!

>近年は眼力も上がり、お肌の艶も下がりつつあるので、、
>益々演技に鋭さが加わった気がします。

逆に渋みが加わってきましたね!
良い年齢の重ね方してきていると思います。
近藤正臣さんがおっしゃってました。
若さ、容姿が衰えてきたなら、若い頃には出せなかったものが出せなくては、と。

順調にそういう路線になっていると思うんです。
こういう役でなくては持ち味が生かせないということがない。
役の幅が広がってきて良くなって来てますね!

>ドラマ最終回を目前に早くも次回作も気になり始めています。
>戦前の政治犯とか革命家とか、、妄想は広がります。

ドラマ「坂の上の雲」にもちらりと出てきたんですが、私は草なぎさんにぜひ、明石元二郎を演じてほしいんです。
彼の任務は諜報活動ですから、詳しい記録はないようですが、良いと思うんですよ。
諜報活動のため、本心は隠していろんな顔を見せなくてはいけない。
それでも誰にも言えない苦悩を異国で抱えて生活し、信念は持ち続け、ロシア革命に火をつけ、日露戦争を陰から支え続ける。
似合うと思います。

コメントありがとうございました。
プロフィール

ちゃーすけ

Author:ちゃーすけ
癖の強い俳優さんや悪役さん大好き。
俳優さん、ドラマ、映画、CMその他、懐かしいもの、気になるものについて、長々と語っております。

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