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彼は悪役か 「オリバー・ストーン・オン・プーチン」

私たちの得ている情報を、全く別の方向から見てみる。
すると、世界が違って見えて来る。
良く言われていることですが、簡単なことじゃないんですね。

でも、その機会があって、本当にそういうことができると、本当に本当に違ったものが見えて来る。
それはもう、目からうろこが落ちるような。
こういうことってあるんだと思ったのが、この本。
「オリバーストーン・オン・プーチン」。

これを読むと、私たちが思っている、期待している?得体のしれないやり手の元スパイ。
ラスボス。
民主主義の仮面をかぶった、独裁者。
この本からは、そんな像とは違うプーチン大統領が見えて来ます。


プーチン大統領の父親は、ナチスドイツとのレニングラード封鎖で戦った。
そして、傷痍軍人となった。
この時、ソビエトはナチスドイツとたった1人で戦っていた。

イギリスも、アメリカも助けてくれなかった。
ナチスドイツとの闘いに出した犠牲者の数、イギリス20万人、アメリカ40万人。
ロシアの犠牲者、2700万人。
これは民間人を含む数字。

数字の中に、1人1人の家族があり、人生があった。
単に数の問題でないにしても、あまりに、この数字は大きすぎる。
それほどの犠牲者を出しながら、ソビエトはナチスドイツを追い払った。

どこの国も助けてくれなかった。
「ロシア人とドイツ人に、殺し合いさせておけばいい」。
イギリスもアメリカも、そのぐらいにしか思っていなかったのだろうとロシアは言う。
少なくとも、その時代を知っているロシアの人はそう思ったとしても無理はない。

ロシアの西側諸国への不信感というものは、こういうところからも来ている気がする。
実際、ロシアはかなりの被害者だった。
しかしその後のスターリンの極悪非道の行為により、この事実は西側では打ち消されてしまう。
ソビエトはとんでもない国だ、ということだけが強調される。

スターリンがやったことが、良いことだとは言わない。
だが、ナチスドイツを追い払ったのも事実だ。
しかし、ソビエトはとんでもない悪の国だという意識だけが、西側では通って行く。
ロシアはそれを理不尽と感じる…。


プーチン大統領は、そんなことを言っているんですね。
あるテレビ番組で、ロシアで行われた対ナチスドイツ戦勝記念日の軍事パレードが放送されていました。
世界の軍隊を紹介するコーナーでのことで、ロシアの軍事力のすごさを感じさせるものでした。

それを脅威と感じるか。
ロシアの自己防衛本能の表れと感じるか。
今まで自分が感じていなかったことを、この本は感じさせてくれました。


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Comment

教育と事実の間
編集
ちゃーすけさん、お久しぶりです。

そもそも最初対ソ支援に米英両国が消極的だったのは、
ロシアが崩壊してソ連になったのち、ソ連が革命外交で
旧ロシア債権を踏み倒した事に起因します。

ですので、
>>この時、ソビエトはナチスドイツとたった1人で戦っていた。
>>イギリスも、アメリカも助けてくれなかった。
実際には、アメリカとイギリスから大量のレンドリース
物資が流れ込み始めていました。

ノルウェー沖ではアイスランド~ムルマンスク間の船団を
攻撃すべくUボートが跳梁跋扈し、それに対抗すべく
イギリスの護衛艦隊が北海で激闘を繰り広げていました。
インド洋ではペルシャ回廊を目指して援ソ船団が
イランに向かっていました。
太平洋でもオホーツク海を行動する援ソ船団が日本海軍の
監視の下でウラジオストックに大量の物資を運びこんでいたのです。

因みにソ連はレンドリースの代金を長い間未払いとし、
ソ連崩壊後に勝手に「完済」を宣言しています
(そういう部分が、決して貿易国家との真の友好が
成り立たない原因でもある)。

なお、WWI後の世界では、ドイツとソ連は共に
友好国が無い状況で、イタリアのラッパロで秘密協定を
結んで互いに援助をし合っていました。

プーチン大統領の意見を見ますと、その辺のソ連に
都合の悪い内容は恐らくは教えられていない事が
見て取れます。
2018年11月03日(Sat) 23:21
別スレ6124さん
編集
>別スレ6124さん

こんばんは。
コメントありがとうございます。

>そもそも最初対ソ支援に米英両国が消極的だったのは、
>ロシアが崩壊してソ連になったのち、ソ連が革命外交で
>旧ロシア債権を踏み倒した事に起因します。

おお、なるほど。

>ですので、
>>この時、ソビエトはナチスドイツとたった1人で戦っていた。
>>イギリスも、アメリカも助けてくれなかった。
>実際には、アメリカとイギリスから大量のレンドリース
>物資が流れ込み始めていました。

ふむふむ。

>ノルウェー沖ではアイスランド~ムルマンスク間の船団を
>攻撃すべくUボートが跳梁跋扈し、それに対抗すべく
>イギリスの護衛艦隊が北海で激闘を繰り広げていました。
>インド洋ではペルシャ回廊を目指して援ソ船団が
>イランに向かっていました。
>太平洋でもオホーツク海を行動する援ソ船団が日本海軍の
>監視の下でウラジオストックに大量の物資を運びこんでいたのです。

おぉー!
そうだったんですね。

>因みにソ連はレンドリースの代金を長い間未払いとし、
>ソ連崩壊後に勝手に「完済」を宣言しています
>(そういう部分が、決して貿易国家との真の友好が
>成り立たない原因でもある)。

ありゃ…。
それは…。

>なお、WWI後の世界では、ドイツとソ連は共に
>友好国が無い状況で、イタリアのラッパロで秘密協定を
>結んで互いに援助をし合っていました。

ありがとうございます!
よくわかりました!

>プーチン大統領の意見を見ますと、その辺のソ連に
>都合の悪い内容は恐らくは教えられていない事が
>見て取れます。

言っていないだけなのか、知らないのか。
なるほど。
一般の学校では教えられていないでしょうね。
仕事関係にロシアの方がいるんですが、やっぱり同じようなことを言ってましたから。

すごい、良いお話をありがとうございました!
わ~、知ることができて、良かったです!
2018年11月04日(Sun) 20:14












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