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僕が壊してあげよう 「限界団地」

毎週土曜日夜11時40分から放送の大人の土ドラ。
佐野史郎さん主演の「限界団地」。
何と、佐野さんは連続ドラマ初主演なのだそうです。

言われてみると、主役は確かに佐野さん以外にいた。
しかし、佐野さんの出るドラマは、じゃなかったら成立しないストーリーばかり。
なので、主役じゃないと思わなかった。

息子夫婦が火事で焼死したため、孫のほのかと青年時代に住んでいた団地に引っ越してきた寺内。
昔は近代的な住居として、憧れの対象だった団地。
だが、今はすっかり古びていた。

そこに住む住人たちにも団地への愛情などなく、希薄な人間関係の中、孤独に住んでいる。
寺内は青年時代に住んだ幸せな団地の姿、住民同士がつながっている団地を再建しようとする。
だがそのやり方は…。

寺内が引っ越した隣の家では、桜井江理子という主婦が息子と夫の3人で暮らしていた。
息子がちょうど、孫のほのかと同じ年齢だった。
団地に住んでいるのは、問題がありそうな人が多かった。

ルールを守らない暴力的で酒浸りの老人。
ほのかの挨拶に、怒鳴り声と暴力的な仕草で怯えさせるような老人だった。
騒音公害を出す女性。

日本語が良くわからない中国人女性。
やる気のない自治会長。
江理子を小バカにして面倒な仕事を押し付ける、PTA会長の女性。

寺内が学生の頃から住んでいる、加代子もまだ住んでいた。
しかし、加代子は今はゴミ屋敷と化した部屋に住む、ちょっと変な老女という認識をされていた。
美しかった加代子の今の様子を見た寺内は、放置しておけない。

そしてもう一人。
寺内が青年の頃から住んでいる老人が、いた。
彼は今は妻を亡くし、独居老人となっていた。

寺内との再会を喜んでくれたが、ふと、寺内に感情を吐露する。
寂しい。
妻に会いたい。
もう、妻のところに行きたい…。

団地で事故が起きる。
あのルールを守らない老人が、風呂場で倒れていたのだ。
酔って風呂場で転んだらしい。
すでに亡くなっていた。

そして、あの独居老人が妻の後を追って自殺していた。
2人が亡くなったことで、団地の住人に問題意識が持ち上がる。
寺内は誠意をもってみんなをまとめる。
そんな寺内を江理子は、信頼していく。

明るい笑顔の寺内は言う。
「あの2人が死んでくれたおかげです」。
その言葉の怖ろしさをまだ、誰も知らない…。

江理子をバカにしていたPTA会長は、スーパーの配達員と不倫関係にあった。。
その密会の様子が、回覧板に仕組まれた盗聴器によって、団地中に流れた。
PTA会長の一家は、団地からいなくなった。
そして、ほのかに暴言をはいた親子の家が、火事になった。

火事で亡くなった息子の妻の母は、夫婦は寺内が殺したのだと言う。
江理子の夫の高志は浮気をしていたのを目撃した寺内は、家庭を大切にしてくれと言う。
だが団地など、一時的な仮住まいと思っている高志は江理子に寺内と関わるなと言うようになる。

寺内を人殺しと言う、嫁の母親が病院で死亡する。
以前から具合は悪かったが…。
そんな時、高志の浮気相手が覚せい剤の大量摂取により死亡する。
高志にも疑いがかかり、家庭は崩壊。

今まで高志にバカにされても、口ごたえ一つしなかった江理子だが、高志に出て行ってくれと言った。
寺内のせいだと思った高志は、夜中にランニングをする寺内の前に現れた。
すると寺内は、江理子が自分の意思で物事を決められるようになったと言う。

それは高志の浮気がきっかけだ。
あなたの役目は終わった。
ご苦労さんと寺内は言う。
その翌日から、高志の姿は団地から消えた。

団地の住人を食い物にする、インチキな霊媒師も姿を消した。
自治会長は寺内の犯罪に気付き、寺内に5百万という大金を出させる。
だが逆にその金をもらったことと、借金をしていたインチキ霊媒師を始末してもらったことで、一蓮托生の関係になってしまった。

40代でフリーターの自治会長は、探偵の仕事を始めるように寺内に促され、寺内の手足となって動く。
寺内の、介護が必要な父親は寺内にもうやめるんだと言う。
加代子の部屋に、加代子の夫だった人の白骨があると、江理子の家に告発状が届いたのだ。
それは寺内の父親の仁の仕業だった。

「加代子さんの旦那さんを殺したことは、僕と父さんだけの秘密だっただろう」。
寺内は激怒する。
加代子の夫は、加代子に暴力をふるっていた。
ある夏の暑い日、寺内は加代子の夫を殺してしまったのだった。

加代子は寺内の加代子への気持ちに感謝しながらも、言う。
夫を愛していた。
だから寺内のことを憎く思ってもいる、と。
その夜から、加代子の姿は団地から消えた。

父親の仁は、寺内に昔の闇が戻ったことを勘づき、認知症の振りをしていたのだ。
だが団地内で次々と人が消えていくことから、もう黙ってはいられないと思った。
寺内は、加代子をちゃんと、送ってやったと告げる。

さらに寺内は、自分を支えていた妻が不倫していたことを知る。
体が自由にはならない仁を、寺内は介護しながらも精神的に追い詰めていく。
やがて仁は精神の糸が切れ、完全に認知症患者となってしまった。

そして、ほのかにも変化が訪れる。
父親と母親の姿を見たほのかは、何にも反応しないようになってしまった。
口にするのは、両親に対する謝罪と良い子になるという約束。
ほのかは、虐待されていたのか。

寺内は墓に行き、中から骨壺を取り出す。
そして妻に別れを告げ、君の生んだ息子ともさよならだと叫ぶ。
寺内は、骨壺の骨を焼いてしまった。

団地の住人達に連帯感が芽生えてきた時、老朽化による団地の取り壊しが持ち上がる。
役所の担当者は、江理子の学生時代の先輩だった。
寺内の狂気は、静かに進行していく…。



かいつまんで話すと、こんな話なんですが、佐野史郎さんはすごい!
これは佐野さんでなきゃ、成立しない話。
とにかく、狂気がにじみ出てる。

「ずっとあなたが好きだった」の冬彦さんか。
いや、冬彦さんは大人になれない人だった。
エリート社員で、人知れず思っていた初恋の女性をあきらめきれずに妻にした。

しかしその極度のマザコンぶりと、執着心に恐怖を抱いた妻は逃げる。
小さい頃乗っていた木馬に乗って、生まれる子供を楽しみする冬彦さんの姿。
日本中に恐怖と爆笑を呼びました。
でも寺内さんは、冬彦さんとはちょっと違うような。

冬彦さんの大ヒットによって、作られた同じキャストによる「誰にも言えない」。
ここでは佐野さんは、賀来千香子さんを野望のためにあっさりと捨て、社長令嬢と結婚した麻利央を演じました。
しかし、もともと愛していない妻との生活にウンザリした麻利央は、再び賀来千香子さんに接近。

今は結婚して幸せになっている賀来さんの隣に引っ越し、過去を知っている男としてつきまとう。
賀来さんの夫も自分の会社に入れて、徐々に包囲していくのだった。
佐野さん自身は冬彦さんは困った人だけど、麻利央は悪人。

最後にひどい目に遭うけど、こんなもんじゃダメ。
もっともっと、罰を受けるべきと言ってました。
寺内さんは外面の良さが、この麻利央に似ているかもしれない。

しかし、私は寺内さんの狂気とシリアルキラーぶりは、「沙粧妙子最後の事件」の池波だなあと思ったのでした。
それで最近、沙粧妙子を思い出しながら書いていたんですけど。
思い出せば思い出すほど、佐野さんはすごかったなー。
あれ、佐野さんじゃなかったらプロファイリングして妙子を助ける、元の同僚で終わったんじゃないか。

次週、「限界団地」は最終回のようです。
寺内はシリアルキラーなのか、それとも偶然が重なってそう見えるだけなのか。
曖昧に進むと思っていたので、この吹っ切れたような展開は意外。

だけど、佐野さんの本領発揮。
いや、最大限に個性を生かした。
期待通りの暴れっぷりって感じです。

江理子の夫の高志は、殺されていなかった。
しかし、寺内への復讐を胸に、団地に戻って来る。
紅茶で寺内の毒殺を計ったが、江理子が紅茶を飲むのを阻止してしまって失敗に終わる。

寺内も高志のことは、全く信用していなかったと言う。
仕事も家庭も失った高志は、寺内の溺愛するほのかを誘拐。
それを知ってほのかが捕らえられている場所を突き止めた、自治会長は寺内に迫る。

自分を殺さないこと。
警察に捕まっても、自分を共犯者にしないこと。
自分に忠誠を誓うこと。
だったら、ほのかの居場所を教える。

寺内は承知した。
団地中に、大きな音が響いた。
それはほのかを捕らえている桜井家の壁をぶち破る、寺内のハンマーの音だった。

壁に開いた穴から、顔をのぞかせる寺内。
その狂気を感じた高志は、絶叫した。
ほとんど、「シャイニング」。

そう言えば豊川悦司さんと夏川結衣さんが共演したドラマ「青い鳥」。
この中で佐野さんは、夏川さんの夫でした。
「親父が買ってくれたおもちゃ」だった夏川さんは、豊川さんと惹かれ合い、ついに駆け落ち。

この後を追って来る佐野さん。
彼は地方の名士の息子なんです。
建設会社も経営していて、その社員であり、佐野さんの命令で豊川さんを探すガタイの良い社員が宇梶剛士さん。
もう1人、やっぱり冷酷そうなのが浅野和之さんでした。

この2人に捕まったら、怖そうだなって感じでした。
さて、ついに佐野さんに突き止められてしまった2人。
森の奥、断崖まで逃げていく。

2人を追う佐野さんは、手に斧。
うおーっ!と叫ぶ。
確かこの時、佐野さんは「シャイニング」を頭に置いていたとか。

でも監督は、淡々と追ってほしいという意見だったそう。
佐野さんがアドリブで、感情を爆発させて斧を手に叫んだらしいです。
結果、これで行こうとなった。
怖かったですよ~。

夏川さんは豊川さんを助けるため、崖から身を投げてしまうんですから。
それも無理はないと思える、佐野さんの熱演。
誰だって、あれでは殺されると思う。

「私が死ぬから、この人は殺さないで」と言うような哀しそうな目。
そして佐野さんは、豊川さんが夏川さんを突き落としたと訴える。
豊川さんは何一つ、抵抗せずにそれを受け入れ、刑に服すのでした。

だがその後、夏川さんの娘の鈴木杏ちゃん、10代後半からは山田麻衣子さんは気づく。
優しかった豊川さんこと「駅長さん」がママを殺すはずがない。
ママのお墓は、綿貫家の立派なお墓の裏手に小さな石。

あの人=佐野さんは、3年目にはもう命日さえ覚えていなかった。
自分のことは、邪険に遠い全寮制の学校に入れてしまった。
駅長さんはママを殺してない。

見ていればわかる。
「青い鳥」は再び、今度は豊川さんは夏川さんの娘を連れて逃げることになるのでした。
この時の佐野さんも、すごく利己的で幼稚でうまかった。

「限界団地」では自治会長の山崎樹範さんも、すごく良いです。
山崎さんいわく、「生粋のクズを演じます!」
インチキ霊媒師については、いなくなっても心が痛まないような奴だったと言う。
でも自分にも良心がある、心が痛むと自治会長は言い出した。

そこに脅しをかけた寺内さん。
だから自治会長は、ほのかちゃんの居場所を教えるに当たって条件を出した。
これで一安心…、なの?

最後に自治会長が全部罪をかぶる…なんて、ことにならない?って思ってしまう。
予告では、ずっと準備していたほのかちゃんの誕生日会が行われるみたい。
そこで最後にほのかちゃんに、佐野さんが「おじいちゃんなんて嫌い!」と言われてしまうのか。

ほのかちゃんは寺内のおじいちゃんが、自分の両親を殺したことを知っている様子。
ぽつりと「知ってるよ」って言ってましたから。
だとすると、ほのかちゃんの拒絶は最大の、寺内さんへの罰だなあ。
何といってもテーマソングが「君が世界を嫌うなら、僕が壊してあげる」と言うぐらい、溺愛してるほのかちゃんだから。

さあ、この寺内さんの狂気を、どう収めるのか!
どんな演技を見せてくれるのか!
今シーズン、最も楽しみにしていたドラマ。
最終回が寂しいけど、楽しみです。


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Comment

女性二人
編集
毎週毎週、江理子さんの(内面的な)壊れ方がドエライことになっていって本気で心配です・・・先輩のバイクのネジ緩めたり、団地の集会で警官を前に偽証したり、「自分の意思で物事を決められるようになった」結果がこれなんですよね。そして、ほのかちゃん・・・実は寺内さんをはめるために「誘拐された」りとか、「両親の幽霊が見える」ふりをしたりとか・・・。

最近、「アップルパイの歌」口ずさむ時があります・・・イチゴ載せなきゃ・・・。


2018年07月25日(Wed) 01:13
地味JAM尊さん
編集
>地味JAM尊さん

こんばんは。
コメントありがとうございます。

>毎週毎週、江理子さんの(内面的な)壊れ方がドエライことになっていって本気で心配です・・・

江理子さん、どんどん寺内さんに取り込まれてましたね。

>先輩のバイクのネジ緩めたり、団地の集会で警官を前に偽証したり、「自分の意思で物事を決められるようになった」結果がこれなんですよね。


バイクのねじは、ぎりぎりで寺内さんが保留してましたけど、えー、やっちゃうのー?!って思いました。

>そして、ほのかちゃん・・・実は寺内さんをはめるために「誘拐された」りとか、「両親の幽霊が見える」ふりをしたりとか・・・。

この子、演技うまいですよねえ。
何か、含みがありそうな。
裏の意味を考えてしまうような表情をします。

>最近、「アップルパイの歌」口ずさむ時があります・・・イチゴ載せなきゃ・・・。

すごい、あれ、頭の中に残るんですよね。
ドアノブカバーも気になります。
でも家のドアノブは、あの形じゃない…。

結局、団地妻さんは精神的にも経済的にも自立できたわけですが、先がものすご~く不安になるような自立ぶりでした。
ダンチマンならぬ、ダンチウーマンになるのでしょうか。
息子がダンチマンなんてダサいって言ったら、怒るのでしょうか。

でもおもしろかったですよね。
今週から寂しいです。

コメントありがとうございました。
言い訳ですが、コメントしたはずができてなくて、このコメントを書く前に「ん?」ってビックリしてしまいました。
ドラマがドラマなだけに、寺内さんに怒られたような気がしてしまいました。
2018年08月04日(Sat) 23:07












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